Dragon 1/35 3.7cm Flak43 Flakpanzer.IV "Ostwind"

オストウインド

一般的にオストウインドには試作車輌として完成した3.7cm対空機関砲FlaK43(発射ガス利用のリコイル式採用の3.7cmFlaK43は軽量化に成功しただけでなく発射速度が従来型に比べに1.5倍に向上していた。)を装備した砲塔を直接4号戦車G型搭載したものと、砲塔リングの直径を若干拡大しクーゲルブリッツ対空戦車砲塔等にも互換性を持たせたとされる量産型があるようです。量産型では砲塔リングは後方に移され、同時に無線手用ハッチも干渉を避けるためにやや前方に移動させています。砲塔本体の基部も試作型とは若干異なります。
末期に活躍した本車に関しては現存する資料が少なく詳しい生産台数や部隊配備などの断言は多少困難かもしれません。しかしこれは逆に良い意味でのグレーゾ−ン生み出すためにユーザーはその妄想力をフルに使って様々な設定を楽しめるお題でもあると思います。試作型(G型) と思われたものが実は想像以上にまとまった数があったのではないか、またH型等も使用されたのではないかとか、実はアルデンヌにおいてパイパーが率いる部隊にオストウインドも存在したかも知れない?!等など(ちょっと飛躍しすぎていますね・・汗)・・・作例もそんな背景を念頭に妄想したものです。


ところで・・・ドラゴン社のキットの箱絵はその車輌の魅力を伝えるために最新の資料に基づき臨場感あふれるものが描かれているのが特徴ですが、特にそれがボルスタッド氏によるものですと“勝負キット”であるという場合が多いと思います。今回もそんな素晴らしい絵を見ながらモチベーションを高めていたのですが、よく見ますと氏による絵とキットの取説図の内容(特に装備品の配置など)が若干違うことが判明・・・隠れオプションでしょうか?!

キット:
まずなんと言っても気になる部分はその特徴的で某モビルスーツ頭部のような6角形オープントップ式全周旋回砲塔です。この複雑な形状を基本的になんと僅か2部品で構成してしまう大胆さには本当に驚きました。機関砲本体もやはり部品点数は最小限に抑えられているため、最も気になる砲塔部分は比較的短時間での組み上げが可能でモチベーションは俄然アップします!また取扱説明書の各図に記載されている部品点数にも以前より余裕があり分かりやすくなっていますが、今後もこれらのようによりユーザーの利便性(組立て易さ)を追求した進歩を遂げていただければとても嬉しいですね!

クルップ工場製車体の再現
最新の資料に基づき同社において生産された車輌の特徴を良く捕らえた素晴らしいものです。
・ 車体は基本的に4号J型 
・ エクゾーツトパイプの形状
・ 強化型牽引具(4412月以降)の採用。
・ 車体後部:エンジン始動クランク、ジャッキ台、予備転輪を装備
・ 車体前面:予備キャタピラ位置、ワイヤーカッター、ジャッキ、斧、C−クランプホルダー、牽引ロープ留具等は基本的にメーベルワーゲンの固定位置  と同じようです。

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