mini art T-70


ミニアート T-70M&ドイツ国防軍戦車兵

今回のT−70、初の東欧物のであるため実際に箱を開けるまで正直少々不安でありましたがその出来は想像以上に良いものでした。小さいながら雰囲気抜群の本車の決定版とも言えるこのキットは、ほぼストレスフリーに組める素晴らしい製品でした。モールドは繊細で、部品の合いも良好です。製品には鮮明なカラー塗装図、5体のドイツ兵、ペリスコープ用のクリアパーツなどが含まれています。更に工作中に失ってしまいそうな細かい部品類に関してはエキストラパーツが付属しているなど、(部品を飛ばしまくる自分のような!)モデラーにとっては大変気の効いた内容となっています。これでメッシュのエッチングが付属していれば完璧でしたね・・・。

全体的な工作:
キットの材質はかなりソフトなので切断等簡単に行えます。ある程度曲げることが出来るこの様な素材はフィギアの改造に必要不可欠な指のフィッティングを容易なものにしてくれます。しかし反面、削るという作業に関してはささくれが生じやすい為、パーティングライン等を綺麗に処理するには流し込みセメントで表面を多少慣らす必要があります。溶接跡の表現があまり立体的ではないので、ラッカーパテと伸ばしランナーで少しオーバー気味に再現しました。またキットの装甲面の質感、特に砲塔部分が多少気きになったので、防循を中心にラッカーパテで表面を荒らしました。

改造箇所:
車体上面にあるエンジン&ラジエーターメッシュにエッチングを使用した以外はプラバン、及び極細ワイヤー等でディテールUpを行いました。フェンダー(前部はカット)、ラジエーター、そして工具箱側面は一部ルーターで薄く削りこみダメージ表現を施しました。雑具箱の金具類、ハッチ内側のレバー、パッド、ボルト類を追加。ドイツ軍仕様を強調するためにホーン、ライト、斧、シャベルは全て独軍のものと交換しています。

塗装:
ダークイエロー単色の塗装は単調になりがちです。そのため各部の色調と艶のコントロールには気を使いました。下塗り段階でレッドブラウンとダークグリーンを影になる部分を中心に噴きつけています。これらの色を完全に塗りつぶさない程度の濃度でダークイエローを2トーン準備して仕上げました。

ウェザリング:
チッピングにはグレー、茶、オレンジ、の他に今回はグリーンを追加。擦り傷等はカッターナイフとピンセットで直接施しています。スミ入れには極薄に溶いたバーントアンバー、仕上げに小量のパステルで埃の再現しています。こびりついた泥はラッカーパテにスタティクグラスを混ぜたものを筆で擦り付けています。

フィギア:
顔の表情、冬季迷彩服の柔らかい着膨れた感じの表現は抜群であり、原型の良さを物語っています。反面、細部のモールドが甘いために耳、髪の毛、ジャケットのポケット、そしてボタンが完全に飛んでしまっている部分がりました。しかし原型が優れているためこれらを修正すればレジンに負けない素晴らしいものに仕上ゲル事が可能です!作例では耳の内側と髪の毛、ポケットをパテで、そしてドロ−コードを銅線で追加しています。塗装は迷彩等細かい部分に関してはヴァレフォアクリルカラー、それ以外の部分の塗装はタミヤアクリルを使用しています。

協力:バウマン   mini art 社製品に関しては左のアイコンをクリック!