MMM24 Italy : Flak(hybrid)& StugIII G

I第1降下装甲師団 ヘルマン ゲーリング
国家元帥へルマンゲーリングにより創設されたドイツエリート空軍装甲師団。同元帥の特別な庇護の元、大隊からスタートした同部隊は大戦極初期のポーランド戦からドイツ本国で終戦を迎えるまでの期間において最終的には装甲軍団にまで拡充されました。

灼熱の38日(7月10日〜8月17日)
1943年6月16日から7月1日の間に同師団は連合軍を迎え撃つべくシシリー島に派遣されました。制空権が失われイタリア軍が事実上降伏する混乱の中、圧倒的物量をほこる連合軍を相手に善戦、主に島南側で戦闘を行い最終的にはメッシーナ海峡までの激しい後退戦を捕捉されること無く戦い抜きました。

III号突撃砲&88mm砲
第3大隊所属の3号突撃砲部隊<StuG 20両(F&G型)、StuH9両(G型)>は師団にレンタルされた17両から成るタイガー部隊(始めの3日間で10両損失!)に比べ目覚しい活躍を見せています。島内での戦闘中7両を失いながらも連合軍戦車56両を撃破しています。また、空軍師団である為に強力な88mm砲部隊を保有していましたが、対装甲車輌戦闘を中心にイタリア本国への撤退時の防空任務において存分にその力を発揮したようです。作例では防御戦の要であった両者を取り上げてみました。

FLAK18/36 hybrid  

ドラゴン88mm砲:
フィギア、金属チェーン、アルミ砲身、エッチング、そして数多くのオプションパーツ等てんこ盛りの本キットは様々なシチエーションを再現することが可能です。ヘルマンゲーリング師団では多数の88mm砲が大戦初期から運用されていたためにシシリーでの戦闘時、様々な仕様の砲が部隊に存在していたと思われます。これらを念頭に作例では実際に互換性のあったFLAK18及び36のパーツを混在させると共に車載品や標準装備装置類なども意図的に欠損させることで特徴を出しています。基本的に対地射撃のみを想定した仕様とし、対空射撃時に必要となるコマンドゲレートからの情報伝達に必要な指揮標定装置類を取り去った本来の高射砲としての運用はできない状態としました。撤去された部品の基部やボルト類はプラ材で追加しています(信管調整装置&半自動装填装置の無い左側面はかなりお寂しい状態です。)。足周りや台座を含む砲本体等は制度の良い部品で構成されていますが、フェンダー上の工具類クランプやその周辺器具類はプラ材での表現には適さないものがある為にオリジナルを生かしつつ目立つ部分を修正しました。(主にひたすら部品を薄く削り込んだ後、プラペーパー等でディテールを追加。)各種装備品は砲本体同様、多少欠損させて溶接痕を追加しています。クランプ類には別売エッチングを使用しました。また一部パイプの表現にはプラグコードを使いました。砲脚部、牽引器具及び閉鎖機周辺の合わせ目には段差が出来ますが、目立つ部分なので修正しました。

塗装&マーキング:
ジャーマングレイベース上にダークイエローで迷彩を施しています。マーキングはHG砲兵連隊、第2大隊、第6中隊所属の砲を表すものです。同部隊のマーキングは白地に黒が一般的ですが赤という説もあるようです。砲身にはキルマークも手書きしました。

塗装/マーキング&製作
Stug III G


ドラゴンIII号G型突撃砲:
シシリー等でも制空権の欠如は日増しに顕著になり、カモフラージュ無しに行動をとることはあり得ませんでした。乾燥した土地ではありましたが、緑が比較的多い夏場であり極端に萎れた草木はかえって目立つので頻繁に取り替えられたようです。作例ではその雰囲気を伝えるためにドライフラワーを大量に使用しました。実戦ではさらに多くの草木を使用したと思われますが、模型的見栄えを考慮し作例の程度に抑えました。主なディテールアップとして蝶ネジ、チェーン、溶接痕、そして防水カバー等の追加を行っています。その他では車載工具類クランプ類をエッチングに交換し、車体上面ハッチ類本体とレバー等の部品を薄く加工しました。言わずと知れた名キッとですので、ストレート組でも十分迫力ある一品に仕上がります。

塗装&マーキング:
ダークイエローベースの車体に2色もしくは3色迷彩を用いて塗装されていましたが、そのパターに関しては様々な物があったようです。砲身を中心に車体前面に特徴的な迷彩を施した突撃砲が多く見られました。バルカンクロイツは多くの車両に施されたようですが、2桁の白色車体番号表記は全ての車両に採用されていなかったようです。HG師団戦車連隊所属の第3戦車大隊は突撃砲で構成されていました。(主にF、G型で105mm砲も含みます。)作例は第3大隊第9中隊所属の車輌です。白地に黒で描いています。

塗装/マーキング&製作